鹿島にとっては、とにかくいろいろと「もったいない」と言わざるを得ない敗戦になりました。

それは後半32分のことでした。26分に柴崎岳が高崎寛之とのワンツーからここしかないというコースに鮮やかなシュートを決めて、1対1の同点に追い付いてから6分後です。チョン・ウヨンのCKをマルキーニョスが合わせるもクリーンヒットしなかったボールに対し、曽ヶ端準と高崎が空中で痛恨の連係ミスを犯してしまいます。そこでこぼれたボールが田中英雄のもとに落ち、ゴールを決められてしまったのです。せっかくの追撃弾が水の泡となってしまいました。

さらに運の悪いことに、37分には判定に泣かされます。神戸陣内でのクイックリスタートから小笠原満男、伊東幸敏と渡り、クロスを豪快に飛び込んだ左SBの西大伍がヘッド。そのボールを高崎が押し込んだものの、ノーゴールの判定になりました。

高崎のシュートはゴールラインの中に体が入っていた高橋祥平がクリアしたのですが、リプレーを確認するとどうもボールがラインを割っていたように見えました。当然、近くにいた鹿島の選手は全員手を挙げてゴールをアピールします。その瞬間、副審はゴールの真横にいたとの小島伸幸解説でしたが、ゴールラインテクノロジーかチャンピオンズリーグのようにゴール近くに追加副審を用意しておいてほしい場面でした。

おまけによろしくないことは重なるもので、金崎夢生は19分に岩波拓也との競り合いで、48分には高橋祥平に体をぶつけて倒して警告を受け、退場になってしまいました。特に2枚目のイエローはノーゴールの判定を含め、試合の中でたまりにたまったストレスが爆発したかのようでした。

勝った神戸は、森岡亮太、増川隆洋の途中離脱がありながら、CBのチョン・ウヨンを中心としたハードなディフェンスで90分間守り抜きました。それにより鹿島の2列目の選手にほとんど仕事をさせませんでした。また、相手のミスを逃さず、時折仕掛けるカウンターは不発に終わりましたが、鹿島の体力を奪うには十分でした。