チャンピオンズリーグ(CL)出場権争いをしている両チームの試合は、リバプールのプレスをかいくぐったユナイテッドのペースで進みます。

ゲームが動いたのは、前半14分。自陣でゆっくりボールを回し、フィル・ジョーンズ、マルアン・フェライニ、アンデル・エレーラと繋ぎ、エレーラがフアン・マタに鋭いスルーパスを送ります。オフサイドラインぎりぎりのところを抜けたマタは、ファーサイドに鮮やかなシュートを叩き込みました。

先制した後は、ユナイテッドが中盤を支配する時間が長くなります。それでも35分にジョーダン・ヘンダーソンの右からのクロスをダニエル・スターリッジが落とし、最後はアダム・ララーナが強烈なシュートを放ちます。ダビド・デ・ヘアは一歩も動けませんでしたが、ボールはゴールの左を通過しました。

これによってリバプールが息を吹き返すも、前半は1対0で折り返します。

ハーフタイム明けには頼れる男、スティーブン・ジェラードがピッチに入ります。後半開始早々はジェラードを中心にボールをテンポよく回していましたが、32秒にジェラードがタックルをしてきたエレーラの右足を踏んづけたため一発退場となります。せっかくリズムを取り戻しかけていただけに悔やまれます。

すると14分、マタが途中投入のアンヘル・ディ・マリアとのワンツーからジャンピングボレーで追加点を奪いました。

これでユナイテッド安泰とはならず、24分にマイケル・キャリックをフィリペ・コウチーニョとマリオ・バロテッリがはさんでボールを奪い取ると、前方のスターリッジへ供給。スターリッジはニアサイドをぶち抜き1点を返しました。

以降は両チームともに絶好機をつくれぬまま時間が流れ、次第に運動量も落ちて試合の熱がトーンダウンします。終盤になると、リードしているユナイテッドは強引には攻めません。

そんな中で48分、ダレイ・ブリントがエムレ・ジャンに倒されてユナイテッドにPKが与えられました。アウェイチームにとっては試合を締めくくる絶好のチャンス到来です。

ところがウェイン・ルーニーのPKは、シモン・ミニョレが完璧なセーブ。リードを広げることはできませんでしたが、スコアは2対1のまま後半が終わります。

これでユナイテッドはリバプールとの勝ち点差を5に広げ、2位のマンチェスター・シティ、3位のアーセナルに食らいつく形をキープしてインターナショナルブレイクを迎えられることができました。