先週末のプレミア大一番は、強固なディフェンスを誇るチェルシーに対して、ユナイテッドが攻め続ける展開となりました。

序盤はインサイドハーフを任されたウェイン・ルーニーがサイドにボールを散らし、特に左サイドを中心に攻め込みました。少しずつボールを保持できる時間が長くなり、ペナルティエリア付近までは侵入できるようになりましたが、そこから先へはなかなか進ませてくれません。

そうこうしているうちにチェルシーがカウンターを炸裂させます。前半35分、アシュリー・ヤングのFKを阻止すると、オスカルが前方へロングフィード。ブラスニラフ・イバノビッチが体を張って頭で繋げると、セスク・ファブレガスが浮き球のクロスを上げました。そこにはエデン・アザールが待ち構えていましたが、ダビド・デ・ヘアがペナルティエリアのわずかに外側でそれを止めます。よく見ると右腕で止めていましたが、おとがめなく済みました。

さらに38分、今度はジョン・テリーがラダメル・ファルカオをつぶしてこぼれたボールを、セスクが拾いオスカルへ。ワントラップしてヒールでパスを出し、全速力で走るアザールに渡します。アザールについていこうとしたアンデル・エレーラは間に合わず、そのままゴールまで行かれて先制点を許してしまいました。

後半開始してしばらくの間もチェルシーのカウンターにヒヤリとさせられます。特に9分、エレーラのパスミスから食らったカウンターは、ディディエ・ドログバのシュートのこぼれにアザールが詰め、ゴールポストを直撃しました。

残り30分を切って以降は、ユナイテッドが怒涛の攻撃を仕掛けます。16分、パディ・マクネアーがミドルシュートを放つと、ティボ・クルトワがセーブ。さらにルーク・ショーが高い位置でボールを奪い、フアン・マタに低いクロスを送りましたが、うまく打ちきれませんでした。

25分になるとルイ・ファン・ハール監督がアンヘル・ディ・マリアとアドナン・ヤヌザイをピッチに送り込み、両サイドから圧力をかけに行きます。

32分、ショーのスルーパスを受けたファルカオが強烈なシュートを打つもポストをヒット。33分にはディ・マリアがエリア内で強引なドリブル突破を試みますが、ネマニャ・マティッチに止められてしまいます。さらに38分、ディ・マリアのCKをフリーのルーニーが頭で合わせるも、ボールは枠の外に飛んでいきました。

こうしてあの手この手を使ってどうにか同点に追い付こうとするユナイテッドに対し、分厚く集中したチェルシーの守備は隙がなく、崩れません。

アディショナルタイムに入ると、ジョゼ・モウリーニョ監督がジョン・オビ・ミケル、ウィリアンを投入し、時間を使いながら2列目のディフェンスを固めに来ました。

最後は50分、エレーラがエリア内で倒れましたが、シミュレーションの判定で警告を受けます。

試合はこのまま1対0でタイムアップ。最後の最後まで攻撃の手を緩めなかったものの、それが実らなかったユナイテッドは、優勝へと邁進するチェルシーとの勝ち点差を11に広げられてしまいました。