国内組がまだシーズン前ゆえの体と頭の重さなのか、あるいは主力が年齢を重ね、なでしこジャパンの一つのサイクルが終わろうとしているのか――。ほぼおなじみのメンバーで戦ったデンマーク戦は、1対2に終わり、そんな不安を抱いてしまうような結果になりました。

まずは前半2分、2トップへのマークが甘くなったところを突かれ、ゴール前の混戦から最後はサンネ・トロエルスゴーに先制点を奪われます。岩清水梓が足を伸ばして懸命にクリアしますが、ボールはゴールラインを割っていました。

さらに後半13分、熊谷紗希がボールを処理しきれず、それを拾ったサンネ・トロエルスゴーにクロスを上げさせてしまい、ファーサイドから走ってきたヨハンナ・ラスムッセンにダイレクトで合わされてしまいます。

このように最終ラインの甘さから失点したなでしこ。もっとも、ただやられたまま終わったわけではありません。

なでしこらしい形が見られたのは、前半17分の同点シーンでした。大儀見優希が中盤で受けて宮間あやに預けると、宮間が左サイドの川澄奈穂美へパス。川澄がゴール前に走り込んだ大儀見にマイナスのボールを送ると、大儀見のコースを狙ったシュートがゴールポストをヒット。はね返りを右サイドハーフの安藤梢が押し込んで同点にしました。

その後は相手ディフェンスラインの背後を狙ったボールをさかんに供給しますが、たびたびオフサイドになるなどチャンスには結びつきません。それでも後半にはゴール前のいい位置でフリーキックを得たほか、23分にはカウンターから近賀ゆかりがオーバーラップしてシュートを放つなど、ゴールまであと一歩というチャンスをつくれていたので、決して激しく非難するほどの内容ではありませんでした。

とはいえ勝てなかったのは事実。同じグループの強豪フランスはポルトガルを1対0で退けており、順位決定戦での決勝進出は厳しくなりました。

振り返ると過去4大会のアルガルベカップ初戦は1勝1分2敗。アメリカと二度ぶつかっている(1分1敗)とはいえ、決して好スタートを切れているわけではありません。今回も同様に大半の選手がシーズン前のコンディション不良だったことが、大きな原因の一つだったかもしれません。これは男子にも同じような傾向があります。

言うまでもなく、なでしこジャパンがピークに持っていきたいのは、今年の6月です。段々と状態を上げて、この大会を少しでもいい形で締めくくり、嫌な不安を払拭できればと思います。