上位進出へあとがないなでしこジャパン。中1日で迎えたポルトガル戦は、事前に報じられていたようにスタメン総とっかえで臨みました。

前半はレフティで展開力のある宇津木瑠美を中心に、相手ディフェンスラインの背後を狙ったパスをしきりに送りますが、ボールが長すぎて流れてしまったり、オフサイドの判定に泣かされたりして奏功しません。やや一つの攻撃パターンに固執し過ぎた印象です。

最初の決定機はポルトガルに訪れました。17分、右サイドのスペースに出されたボールをアナ・ボルジュがダイレクトでクロスを上げ、カロリーナ・メンデスにつながったのです。幸いメンデスはコントロールしきれず倒れ、最後はボールを手で触ってしまいました。

それでも先制したのは日本。36分に上佑実の右CKがヴァネッサ・マルケスに当たり、こぼれ球に川村優理が反応。右足を振り抜いて決めました。ゴールラインにはマティウデ・フィダウゴが立っていましたが、止め切ることができませんでした。

後半9分にはスローインからパスを繋いで横山久美が受け、ドリブルで中央に持ち込むと見せかけ体をひねり、ペナルティエリアの外から豪快なシュートを決めます。解説の大竹七未がネットを揺らす前から「すばらしい!!」と興奮するようなフィニッシュでした。

とどめは34分。最終ラインでボールを回して、ゆっくりビルドアップをするかに見えた瞬間、川村が相手ゴール前にロングパスを供給。前線の菅澤優衣香がそれを収めてシュートを放ち、3点目を決めました。ポルトガルの最終ラインの背後を狙った攻撃が、終盤になってようやく実を結びました。

試合はこのまま3対0で終了。なでしこジャパンがピンチに陥ったシーンは数えるほどしかなく、デンマーク戦で課題になったディフェンス陣の甘さが、メンバーを変えて解消されたかどうかは断言できません。

また、これで勝ち点3を獲得しましたが、フランスがデンマークを4対1で下して勝ち点を6に伸ばしました。最終戦は、勝ち点で並ぶも直接対決の成績で2位に立つデンマークがポルトガルと対戦することもあり、1位通過は簡単ではないかもしれませんが、いずれにしても絶対に落とせない状況です。

他グループを見ますと、グループBのアメリカは2連勝。最終戦が勝ち点0のアイスランドということで、3連勝での首位通過が濃厚です。決勝行きの切符はほぼ手中に収めたと言っていいでしょう。

ドイツ、スウェーデン、ブラジル、中国が同居するグループAは、ブラジルが中国と引き分け、ドイツがスウェーデンとの初戦を落としたことで混戦となっています。おまけに最終戦でブラジル対ドイツが組まれているため、最後まで1位の行方と総勝ち点が予想できなくなっています。

なでしことしては、決勝進出を目指すフランスに勝って、よりいいポジションで順位決定戦に進み、ワールドカップをにらんだ強豪との公式戦を戦えるようにしたいところです。